HGサザビーの腰部と胸部にディテールを追加していきます。
腰部の加工
まずは前面です。左右のフロントアーマーにパネルラインを追加しました。フロントアーマーに角度をつけると大きく隙間が空いてしまうことが気になったので、股間に厚みを持たせることにしました。
両サイドのわずかなでっぱりを金属ヤスリで完全に平らにしました。その後、600番の紙やすりで表面を整え、形を合わせた1.2mmのプラバンを貼り付けました。
これで隙間が気にならない程度の厚みを持たせることができました。この後、段差がなくなるまでヤスリ掛けを行い、形を整えました。これにより上下のバランスが悪くなったので、上部に0.3mmのプラバンで装甲板を追加しました。
続いて背面側です。広い面が寂しかったので、スラスターを追加することにしました。
使ったのはWAVEさんから出ているUバーニア角Mです。サイズに合わせてガイドテープを貼り、くり抜く部分をけがいて縁取りしました。
ピンバイスで穴をあけ、ニッパーで切り取りました。昔、ミニ四駆で散々やった作業です。体で覚えたことは、忘れないものです。
ヤスリで形を整えました。
左右対称にスジ彫りを彫る。
腕や足ではスジ彫りが多少左右対称になっていなくても実はあまり目立ちません。しかし、腰のパーツのように左右のパーツが一つの視界に入ってくるような場合、左右のずれがとても目立ちます。腰パーツは左右対称にスジ彫りを彫ることに気を使いました。
そこで、左右対称にスジ彫りを彫るために、最近使っている方法を紹介します。
入れたいパネルラインを鉛筆で濃く下書きして、その上にセロハンテープを貼り付けます。すると、セロハンテープにパネルラインの型を写し取ることができます。
そのセロハンテープを工作用紙に貼り付け、デザインナイフで切り出して型紙にします。
型紙をマスキングテープ等で張り付け、鉛筆でパネルラインを下書きします。裏返すことで左右対称に下書きを書くことができます。この時、右側の元の下書きも一度消して、作った型紙でもう一度下書きを書き直します。理由は次の2点です。
1.型紙を作るときにどうしても元の下書きとずれる部分ができる。
2.型紙を貼り付けるときに、左右同じ基準で張り付けることができる。
この一手間でグッと対称性の精度があがりました。
下書きに合わせてガイドテープを貼ります。できるだけ刃を入れる始点と終点にもガイドテープを貼るようにしています。結局のところ、よれたり行き過ぎたりといった事故の修正をする手間に比べて、ガイドテープを貼る作業の方がずっと楽です。
下書きに合わせて軽く何度もなぞるように彫ります。今はこの手順で、概ね満足のいく対称性が確保できています。今回は10回なぞることにしています。
この作業の繰り返しで、左右対称にスジ彫りを彫ることができました。スジ彫りにはファンテックさんのスジ彫りカーバイトを使用しています。
パネルラインを追加中、下部スラスター周辺のスジ彫り作業がしにくかったので、中央のパーツで切断しました。
プラバンで装甲板を追加して完成です。
胸部の加工
続いて胸部を加工していきます。
胸部の両サイドのダクトを開口させました。
RGサザビーの胸部の突起がカッコよかったので、プラバンで真似してみました。
0.5mmプラバンでパーツを作り、0.6mmのスジボリカーバイドで作った溝に流し込み接着剤で接着しました。
今回の作業に使っている接着剤はすべてタミヤセメント(流し込みタイプ)です。
パーツの位置決めをしてから、付属の筆でチョンと隙間に振れさせるだけで十分な量の接着剤が流れ込みます。一度プラスチックを溶かして接着するタイプです。乾燥するとパーツを一体化させてくれるので、小さいパーツでもしっかり固定してくれます。
次回は肩・腕部にディテールを追加していきます。
<追記>
以下、HGサザビー制作記のリンク一覧です。
<過去記事>
〇HGサザビー制作記(3) バックパックの燃料タンクを半スクラッチ
〇HGサザビー制作記(4) モノアイを光らせる(LEDを埋め込み編)
〇HGサザビー制作記(5) モノアイを光らせる(内蔵スイッチ自作編)
〇HGサザビー制作記(7) キャンディ塗装で2種類の赤を使い分ける
〇HGサザビー制作記(8) 関節やスラスターをメタリック&部分塗装
〇HGサザビー制作記(10) ゴールドのキャンディ塗装を塗分け
〇HGサザビー制作記(11) キャンディ塗装へのマスキング失敗と修正
〇HGサザビー制作記(12) 鏡面仕上げになるよう磨き上げる