キャンディ塗装の色味をコントロールできるよう、メタリック塗料とクリア塗料の組み合わせを検証していきます。
今回はゴールド系の色味を試していきます。ディープクリアレッドについても以前の記事で紹介していますので、参照してください。
〈過去記事〉
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(3) ディープクリアレッドの塗り重ねを検証
ゴールド系の色合い出すのには、クリアイエローとクリアオレンジを混ぜるといい感じになるという話を耳にしました。そこで、次の3色のクリアー塗料を用意しました。
クレオスC48クリアイエロー(以下「48イ」)
クレオスC49クリアオレンジ(以下「49オ」)
スペアボトルに、上の二つを1:1で混合したもの(以下「イオ11」)
塗装の条件はこれまでのクリア系塗料と同じです。
〇塗料希釈 原液:溶剤=2:3(溶剤は「Mrカラーレベリングうすめ液」)
〇エアの圧 エアテックス「メテオ」の最高圧
〇口径 0.3mm(メテオ付属のハンドピース)
パーツとの距離は10cm程度を維持。全体に光沢感がでるように吹き付ける作業を2回繰り返しました。
この条件で、以前に作ったメタリック塗装の上にクリアカラーで塗装して、キャンディ塗装にしていきます。下地とメタリック塗装については、過去の記事を参照してください。
〈過去記事〉
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(1) 下地黒の塗装条件を検証
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(2) 金銀銅鉄系のメタリック塗料を検証
全体比較
まずは全体を見比べてみます。A~B'の記号は以前のメタリック塗装の記号と一致しています。ここから目立ったものを後ほどピックアップして紹介します。
クリアイエロー
クリアオレンジ
あ・・・B'が抜けてる@@;
クリアイエロー+クリアオレンジ(1:1)
「イオ11」・・・いい感じです。イエローから感じる爽やかさと、オレンジから感じる重厚感を 適度に兼ね備えています。1:1だとややオレンジ寄りです。
下地黒の違いを含めると膨大な量になってしまうのでピックアップして紹介します。この後に紹介するサンプルの黒下地は次の通りです。
・クレオス系→C2ブラック(光沢)
・ガイアカラー系→アルティメットブラック
クリアカラーによる違い
まずはそれぞれのメタリック塗装に対するクリアカラーごとの違いを比較します。それぞれの写真では、左から順に「クリアなし、クリア、48イ、イオ11、49オ」となっています。
1.C8シルバー(クレオス)
安定のクレオスC8シルバーです。それぞれの色味の違いを一番素直に感じました。
2.C9ゴールド(クレオス)
クリアを吹くと、当然もともとのゴールドからは離れていきます。クリアオレンジを吹いた時の色味は、シルバーと見分けがつきませんでした。
3.C10カッパー(クレオス)
クリア塗料を吹くと、C9ゴールドよりも若干色味が強くなり、落ち着いた雰囲気に感じられました。クリアイエローとの色味は、カッパーとの組み合わせが一番気に入っています。
4.スターブライトシルバー(ガイアカラー)
安定の煌めきです。キャンディ塗装で金属感を演出するには、やはりこのキラキラ感は映えます。メタリックの感じが49オの色味にも負けていません。
5.スターブライトゴールド(ガイアカラー)
ただでさえギラつきを感じるスターブライトゴールドに、クリアコートをすることで重厚感が出ました。ゴールドとしての存在感は圧倒的です。
話に聞いていた通り、クリアイエロー+クリアオレンジ(イオ11)によるコートの色味がいい感じだったので、さらにピックアップして紹介します。
「イオ11」によるキャンディ塗装
各メタリック塗装にイオ11を重ねてキャンディ塗装にしました。下地のメタリックによる違いが明確になりました。
6.クレオスシルバー系
左から、C8シルバー、C159スターシルバー、C104ガンクロームにイオ11を重ねた塗装です。スターシルバーの華やかさ、ガンクロームの重厚感はクリア塗料ごしでも健在です。
7.C8シルバー(左)とスターブライトシルバー(右)
シルバーどうしでありながら、全く違う雰囲気の仕上がりになります。同じキャンディ塗装でも、使い分けの選択肢が広がりました。
8.C9ゴールドとスターブライトゴールド
下地は左から順に、C9ゴールド(下地黒)、C9ゴールド(下地赤)、スターブライトゴールドです。C9ゴールドの更なる下地に関しては、オレンジにより赤みが加わったためか、下地の赤の影響は、無色のクリアーの時ほどは感じませんでした。
9.クレオスの基本メタリック
左から、C8シルバー、C9ゴールド、C10カッパーにイオ11を吹いたものを並べてみました。です。前述の1,2,3の写真から、イオ11のみを並べてみました。パッと見た時の印象の明るさが違います。
10.焼鉄色、黒鉄色(上段:48イ、中段:イオ11、下段:49オ)
アイアン系にイエロー系の組み合わせは、若干の禍々しさを感じます。黄色と黒の組み合わせが危険な雰囲気を醸し出すのかもしれません。そうねんの正直な第一印象は「ニシキヘビ」でした・・・。
クリア塗料そのものの色味が薄いため、イエローやオレンジによるキャンディ塗装は、ディープクリアレッドに比べて下地メタリックの影響が大きく現れました。これだけサンプルがそろったことで、ゴールド系パーツにどれを使うか楽しみです。ビール片手にじっくり考えたいと思います。
次回のテーマは「黒」です。
今回使用した塗料などです。スペアボトルは調色した塗料を一定量作り置きできるので重宝しています。
使用しているエアブラシセットは、エアテックスさんから出ている「メテオ」です。エアブラシの入門としては最高の一台だと思います。
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