キャンディ塗装のカラーサンプル作成も大詰めです。今考えているガンプラの塗装に適した色を探すべく、最後のクリアカラーを試してみます。
今回はクリアレッドとディープクリアレッドの色味の違いを比較します。以前に作ったメタリック塗装の上に、クリアレッドを塗装します。使用したのはクレオスさんのC47クリアーレッドです。
ディープクリアレッド、下地とメタリック塗装については、過去の記事を参照してください。
〈過去記事〉
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(3) ディープクリアレッドの塗り重ねを検証
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(1) 下地黒の塗装条件を検証
〇キャンディ塗装のカラーサンプルを作る(2) 金銀銅鉄系のメタリック塗料を検証
塗装の条件はこれまでのクリア系塗料と同じです。
〇塗料希釈 原液:溶剤=2:3(溶剤は「Mrカラーレベリングうすめ液」)
〇エアの圧 エアテックス「メテオ」の最高圧
〇口径 0.3mm(メテオ付属のハンドピース)
パーツとの距離は10cm程度を維持。全体に光沢感がでるように吹き付ける作業を1回とし、2回塗装しました。1回塗装では発色がいまいちだったため、今回は2回塗装のみを作成しています。
この条件で、以前に作ったメタリック塗装スプーンの上にクリアーレッドで塗装して、キャンディ塗装にしていきます。
全体図
クリアーレッド
ディープクリアレッド(1回塗装)
ディープクリアレッド(2回塗装)
あ・・・、ディープクリアレッドの写真が暗い・・・@@;それでも、ディープクリアレッドに比べると、クリアーレッドは色合いが淡いだけに、下地の違いが引き立っているのが分かります。感じる色味の種類はクリアーレッドの方が豊富です。
それではピックアップして紹介していきます。下の1~4の写真はすべて上段がクリアーレッド、中段がディープクリアレッド1回塗装、下段がディープクリアレッド2回塗装です。
1.左からC8シルバー(A)、C159スーパーシルバー(B)、C104クロームシルバー(C)
スーパーシルバーやクロームシルバーのように輝きが強いものになると、クリアーレッドの色味がより鮮やかに感じられました。ディープクリアレッドに比べると優しい印象があります。
2.左からC8シルバー(A)、C9ゴールド(D)、C10カッパー(F)
赤の色味が淡いため、ゴールド下地では若干オレンジがかった仕上がりになりました。カッパー下地はややピンクがかった赤という感じで、下地の色味の違いがはっきりと表れました。ディープクリアレッドでは、印象こそかわるものの、クリアーレッドほどの色味の差にはなっていません。
3.C8シルバー(A)、スタブラシルバー(O)、スタブラゴールド(S)
ガイアさんのスターブライトシルバー、スターブライトゴールドを下地にしています。反射光が強すぎるのか、スターブライトシルバーではややピンクがかって見えたのが意外でした。スターブライトゴールドはもはやオレンジです。
4.C8シルバー(A)、焼鉄色(E)、黒鉄色(P)
黒鉄色にクリアーレッドを重ねた色味は、完熟した濃い色のサクランボのような趣になりました。ディープクリアレッドと一番印象が似ていたのが黒鉄色です。
最後はメタリックのさらに下地の色違いです。ゴールドとカッパーの下地をC2ブラックと、C8レッドで作りました。
左は比較対象としてC8シルバーにクリアーレッドを塗装したものです。
中央2本がゴールド(上段:下地黒、下段:下地赤)
右2本がカッパー(上段:下地黒、下段:下地赤)です。
ゴールドに関しては、下地の赤の影響はほとんどわかりませんでした。カッパーはピンクがかった印象がやや強まったように見えました。並べてみるてわかる、という程度の差ではあります。
ディープクリアレッドに見慣れていると、クリアーレッドは全体的に淡い色ではありますが色彩は豊かで鮮やかです。個人的にはC8シルバーとの組み合わせに懐かしさを感じていました。お祭りで売っていたりんご飴を見たときのような・・・。
一方、ディープクリアレッドは下地のメタリックに負けない強い主張があります。下地を生かした色彩を生かすのか、力強い重厚感を求めるのか。そのあたりで、作品に適した色を選んでいきたいと思います。
ここまでキャンディ塗装の色味について検証してきましたが、気になることがでてきました。プラモデルにこの塗装を施すとき、モールドが埋まらないのか、ということです。
と、いうわけで次回はキャンディ塗装に必要なモールドの深さを検証します。
使用しているエアブラシセットは、エアテックスさんから出ている「メテオ」です。